印章コラム

印章コラム05. 〈印材の種類について〉

-はじめに-

「印章専門店・古橋三栄堂」のHPをご覧いただきありがとうございます。
名古屋市・西区・名古屋城下町の「浄心」にて1953年より
印章専門店としてご愛顧いただいております。
印章彫刻士歴40年以上の店主・古橋宏が接客から製作まで一貫してご対応しています。
ご来店されるお客様は、印章について何もわからないという方がほとんどです。
ご安心くださいませ。用途をお伺いし、丁寧に印材選びをサポートし、もっとも美しい仕上がりとなるよう手書きの文字デザインと熟練の彫刻技術で価値のある唯一無二の印章をお作り致します。
「印章コラム」連載は、印章の知識を少しでもわかりやすく簡単に解説し、お店選びのきっかけになればと思い書かせていただいております。日本の伝統工芸品である、「手書きデザイン・手彫り・手仕上げ印章」の世界を少しでも知って頂き、興味をもっていただけたらうれしいです。

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〈印材の種類について〉

今回は印材の種類についてです。印材とは、印章を彫るための材料で、実は50種類以上もあるのです。
価格も、材料によって差があります。今回は代表的な印材に絞って解説していきます。

01.角系印材

伝統的な「黒水牛」をはじめ、「牛角」、「シープホーン」、「象牙」などがあります。

「黒水牛」とは、東南アジア・インド・アフリカ産の水牛の角です。芯持ちと呼ばれる部分は特に良質で、粘りがあり、ヒビが入りにくく丈夫で、印材に大変適しています。朱肉の付きも良く、朱肉の赤と、ボディの落ち着きある漆黒との鮮やかな対比もまた美しく映えます。人気不動のベストセラーです。

牛角」とは、オランダ水牛とも呼ばれる素材。色がグラデーションになっている姿が美しく、飴色やグレー、黒い独特の模様がはいっています。耐久性も高く、希少性の高い美しい印材です。

シープホーン」とは、中国ヒマラヤ地方に生息する羊の角です。べっ甲のような透き通る半透明のものから、深い飴色のものまでさまざまな色合いがあるのが特徴です。

なお、印材の最高級品である「象牙」は、現在はワシントン条約で一部輸入禁止ですが、条約締結以前に輸入されたものは認定シールとともに正規に流通しております。取り扱う店舗は限定されており、益々貴重な印材となることでしょう

02.木製系印材

伝統的な「」をはじめ、「黒檀」、「」、「」、「ヒノキ」、「屋久杉」などがあります。

柘(つげ)」とは、印鑑以外にも櫛や箸、将棋の駒やそろばんなどに使われている天然木の1つです。国内産、外国産とあり、なかでも国内産の「薩摩本柘」や当店のスミレ堂で扱う「昭和つげ」は、四季折々の気候や気温に適応しながら成長するため、外国産の木材と比べて緻密性に優れており硬度も高いため印材に適しています。美しい木目と自然の風合いが、温かみを感じられるとして人気です。

03.その他-近年の新しい印材-

その他、宝石系・金属系があり、種類がとても豊富です。伝統的に使われてきた角系や木製系に比べ、近年になって使われ始めた印材でもあります。天然石の印材は、スピリチュアルブームと共に女性にも人気となっています。多くは機械彫りでしか彫刻できないという側面があり、当店では扱っていない印材です。

-あなたらしさが感じられる印材を-

印章店にいけば、見本が並んでいます。まずは気になった印材を手に取って、見た目、手触り、大きさを見てみてください。ご予算が決まったら、種類をどう選ぶかは、
「好き・・」「手に取るとホッとする・・・」と思う気持ちや、わたしらしいと感じる、直感で選ばれてみてはいかがですかとご提案しています。

当店では百貨店と同クオリティーの印材を、信頼ある卸業者から仕入れ、リーズナブルな価格でご用意しております。あなただけのお気に入りの印材が見つかるよう、当店でも精いっぱいお手伝い致します。

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